国産エイズ予防ワクチンにすごく期待してます。
エイズのことを初めて知ったのは僕は1983年のこと。
医学部の学生だったけど、授業で知ったのではない。
徹夜マージャン明けで一寝入りして、午後からの病理学は出たい授業だったから頑張って起きるべ、ってことで雑魚寝していた4人がむっくり起きてインスタントラーメンのブランチをかっ込みながら笑っていい友を見ていたときのことだ。
男性同性愛者の患者が、AIDS発症で全身にカポシ肉腫の斑点が出て恐ろしい姿に変わり果てる前と後の画像を見せられた。
眠気が吹っ飛んだ。
あれからもうすぐ28年がたつわけで。。。
国産エイズ予防ワクチン、来年から米で臨床試験
読売新聞 1月6日(木)3時11分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110106-00000019-yom-sci
国産のエイズ予防ワクチンとしては初めてとなる臨床試験を、国立感染症研究所などが2012年から米国で始める。
エイズワクチンは世界で開発が進められているが、実用化した製品はまだない。研究チームは動物実験でワクチンの感染予防効果を確認しており、世界初の実用化をめざす。
臨床試験には、東京大医科学研究所とベンチャー企業「ディナベック」(茨城県つくば市)が参加。非営利組織の国際エイズワクチン推進構想(IAVI)が資金提供する。
開発したのは、「センダイウイルス」という人間に病気を起こさないウイルスを使ったワクチン。このウイルスに、エイズウイルスのたんぱく質を作る遺伝子を組み込んで、未感染者に注射する。体内で遺伝子からエイズウイルスのたんぱく質が作られると、エイズウイルスが感染した細胞を狙い撃ちする免疫細胞ができ、発症を予防する。
期待している理由の一つはセンダイウイルスの安定性。
様々な実験に使われているセンダイウイルスベクターだが、人間には無害であると言う利点がこれまであまり顧みられてこなかった。
なんせ最初に見つかったのが新生児肺炎の患者サンプルからだから、マウスとラットにしか病気を引き起こさないと言われてもにわかには使う気になれない。
でも、何度も動物実験を繰り返しての今回の臨床試験。
安全性だけでなく、センダイウイルスの継続的で高い発現ベクター能力に大いに期待である。
HIVの変異によるすり抜けが少ない部位に対して長く働くワクチンになれば、医療関係者にとっても心強いワクチンの誕生となるだろう。
関連記事