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2011年07月08日

痩せるのも命の危険もお墨付きのタイ製のやせ薬

しばらく前からネット上で話題になっていた「ホスピタルダイエット」、派手な画像を使って日本語のホームページでも販売されていた。

その内容物の危険性に対しては以前から厚生労働省が警告を出していたものの、痩せたい一念で個人輸入をする人々が厚生労働省のホームページなんてわざわざ開くわけもない。

(たまたま開いてみても危険性が理解しづらいのが事実だし。)

ただ単に「ホスピタルダイエットで本当に痩せた!」という使用者の記事だけを探して、これを飲んだら痩せれるんだ、と、自分に言い聞かせるばかりではないだろうか?


うん、ホスピタルダイエットの一つの成分(シブトラミン)を使えばどうやら確かに痩せることはできるようだ。

(実際にアメリカではBMI32以上の肥満者の痩せに有効であるということで市販が承認されている。)

でも、日本の医療機関であれば、シブトラミンと組み合わせて飲ませることのありえないような別の薬剤も最初から混ぜ込まれているのがこのタイ製の薬の怖いところだ。



タイ製やせ薬で健康被害多発 厚労省が注意喚起

産経新聞 7月7日(木)21時3分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110707-00000611-san-soci

 「MDクリニックダイエット」などの名前で個人輸入されているタイ製のやせ薬について、厚生労働省は7日、健康被害が多数発生しているとして、都道府県に対し、消費者へ注意喚起を行うよう通知した。

 厚労省や東京都によると、今年4月、個人輸入した「MD-」を服用していた都内の20代の女性が薬物中毒で死亡。女性は通院歴があり、「MD-」服用以前から、医療機関で処方された睡眠導入剤や抗鬱剤などを服用していたが、「MD-」と死亡との因果関係も完全には否定できないという。

 「MD-」は「ホスピタルダイエット」などとも呼ばれ、平成14年以降、今回の事例を含め、死亡例4例を含む計15例の健康被害(疑い例含む)が公表されている。女性が服用していた「MD-」は計6種類の錠剤やカプセルで、国内で未承認の医薬品成分である「シブトラミン」(食欲抑制作用)や「フルオキセチン」(抗鬱作用)も検出された。

 厚労省は「健康被害が疑われる場合は、速やかに医療機関で受診するとともに、最寄りの保健所に申し出てほしい」としている。


上の記事をもう一度よく読んでほしい。

平成14年以降、わかっているだけで4名の死亡者が出ているし、それ以外にも10件以上の健康被害が報告されている。

やせ薬を飲んでいることを公表する人はあまりいないことを考えると、これはごくごく氷山の一角の被害者なんじゃないかと思う。


MDクリニックダイエット、あるいはホスピタルダイエットは、組み合わせを基本的に避けるように言われている薬物(シブトラミンとフルオキセチン)を混ぜ合わせた薬物。

「痩せるけど、命に関わる副作用がある、日本では認可されていない薬物」

であることを忘れないでいただきたい。


含まれている薬物についての説明は以下の通り(Wikipediaを拝借、改変)

安全性に関する記述


シブトラミン(Sibutramine。ジブトラミンとも。販売名MeridiaR(メリディア)、ReductilR(リダクティル))は、いわゆる痩せ薬の一

その薬理作用の関係で、モノアミン酸化酵素阻害薬のような、セロトニンの分解を阻害する薬物との併用は禁忌である。
また、本薬はSNRIであること踏まえると、SSRIなどの神経細胞のセロトニンを再取り込みを阻害する薬物や、SNRIとの併用も警戒を要する。
したがって、うつ病のような、これら薬物の投与を受けている可能性がある疾患を抱えている人は、医師に相談した上で使用の可否を考える必要がある。
なお、Meridiaの製造販売元であるアボット・ラボラトリーズ社は、本薬の添付文書において、摂食障害の人や他の中枢神経に作用する痩せ薬(フェンフルラミンやリモナバンなど)、モノアミン酸化酵素阻害薬との併用は禁忌である旨記述している。
日本においてはエーザイにより2007年11月29日に医薬品製造販売承認申請されたが、2009年9月26日に却下された。
Wikipedia


フルオキセチン (Fluoxetine) はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の1つである。

塩酸塩(Fluoxetine HCl)は、商品名プロザックR (ProzacR) としてアメリカのイーライリリー・アンド・カンパニー社からカプセル剤が発売されている。
主として、うつ病、依存症、摂食障害等に有効とされている。
塩酸フルオキセチンは、月経前症候群にも有効なことから商品名:「Sarafem」として販売されている。
なお、本剤は日本では未承認であり販売されていない。
Wikipedia

シブトラミンはまた、緑内障患者も禁忌である。さらに、シブトラミンの投与による高血圧、肺高血圧や心拍数上昇が発現することも注意喚起されており、循環器系に係わる基礎疾患を有する人は、服用前に医師に相談するのが望ましい。