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Posted by だてBLOG運営事務局 at

2011年01月20日

タミフル投与患者8%に耐性ウイルス出現!

耐性ウイルスの出現を抑えるために、ではどうすべきか?
危惧されていた問題が忘れ去られていた感がありましたが、出てきましたね。


2008年に出現したH1N1ソ連型のタミフル耐性ウイルスは北欧で出現して世界中に広がりました。

そのころすでにタミフル使いまくり大国だった日本から最初に出るだろうと思われていたところにそんな展開だったので、何だ、タミフル使っても使わなくても結局出るんじゃん、つかってやれ。

そう思う医療関係者もいたかもしれません。

でも、よ~く調べてみたらやっぱり変異ウイルスの出現率は上がっていたんですね、タミフルを使う人では。


<タミフル>投与患者8%に耐性ウイルス 東大など調査

毎日新聞 1月20日(木)6時1分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110120-00000014-mai-soci

 インフルエンザ治療薬「タミフル」を投与した患者のうち約8%で耐性ウイルスが現れていることが、東京大医科学研究所などの調査で明らかになった。タミフルが他の治療薬と比べ、臨床現場での治療により耐性ウイルスを出しやすいことが分かったのは初めて。19日、感染症の米専門誌電子版に発表した。【関東晋慈】

 河岡義裕・同研究所教授(ウイルス学)らの研究チームは05~09年の過去4シーズン、けいゆう病院(横浜市)でタミフルと治療薬「リレンザ」を投与した患者各72人計144人を調べた。その結果、タミフルで治療した患者6人から耐性ウイルスが確認されたが、リレンザで治療した患者からは現れなかった。

 患者はいずれもタミフルの投与で回復したが、体内でインフルエンザウイルスが増殖する過程で一部が耐性を獲得した可能性があるという。こうした耐性ウイルスは増殖力が比較的弱いとされ、これまで治療が原因による感染拡大は起きていない。だが、感染力や増殖力が強まれば、タミフルが治療に使えなくなるなど、今後の治療に影響する懸念がある。

 同病院の菅谷憲夫小児科部長は「国内では経口薬のタミフルのほか、吸入薬のリレンザ、イナビル、点滴薬のラピアクタの計4種類のインフルエンザ治療薬がある。バランスよく使っていくことが大切だ」と話している。


一昨年の新型H1N1インフルエンザの大流行にあわせて、日本ではそれまでにもまして頻繁にタミフルが使われましたね。

タミフル耐性ウイルス出現の危機が叫ばれながら、若年者や妊婦で重症化して死ぬ率が高いと言う話でしたし、ほんとにばかすか使われました。

結果として、日本での新型インフルエンザ罹患率は他の国と変わらなかったのに、致死率は他の国に比べてものすごく低かったのです。

国民の命を守ると言う点では正解だったと思います。


私は妊婦さんに聞かれたら、積極的に使うように勧めてきました。

そして小学校低学年以下の幼児にも積極的に飲むように勧めてきました。

あるいは合併症があって呼吸機能の弱い人やお年寄りにも聴かれたら勧めたでしょう、聴かれませんでしたけど。


でも、バランスの問題でしょうね。

若くて体力のある学生や、働き盛りのサラリーマンや50歳以下の主婦とかだったら、飲まなくていいんじゃないの、寝て治せば?

そう言いたくなります。

わざわざタミフルで症状抑えて営業に回ってウイルスばらまく必要性はどこにもないのです。


元気な働き盛りの人は、インフルエンザにかかってしまったら神様がお休みをくれたと思って寝て治すように、考えてみてください。

医療機関は要望されれば出さざるを得ませんが、患者の側から、考えてみてください。

耐性ウイルスはいずれ出現しますけど、あなたが寝て治すことで、それを一日でも遅らせることができるかもしれません。  


Posted by norihiro at 21:35Comments(0)感染症

2011年01月14日

インフルエンザワクチンの3つの真実

「ワクチン打ったのにインフルエンザにかかった、どうして?ひどい!医者なんて信用できない!」

たびたび聴かされるのがそう言う言葉、冗談で言ってるのかと思ったら本気のようで。

インフルエンザワクチンがどういうものなのか、皆さんご存じないと見える。

たぶん、こういうニュースの意味もあんまりわからないよね。


インフル患者報告が倍増―12週連続で増加

医療介護CBニュース 1月14日(金)12時37分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110114-00000000-cbn-soci

 全国のインフルエンザ定点医療機関当たりの患者報告数が、1月3-9日の週は5.06で、前週の2.30から倍増したことが14日、国立感染症研究所感染症情報センターのまとめで分かった。患者報告数の増加は12週連続。

 都道府県別では、最多の沖縄が25.90で突出しており、以下は福岡(11.53)、佐賀(11.41)、長崎(9.29)、宮城(9.15)、鹿児島(7.41)などの順=表=。
 警報レベルを超えた保健所地域は前週から2か所増の4か所、注意報レベルのみを超えた保健所地域は24か所増の35か所だった。

 また、昨年11月29日-今年1月2日の5週間に検出が報告されたインフルエンザウイルスは新型が最も多く、55.6%を占めた。このほか、A香港型が40.4%、B型が4.0%だった。


インフルエンザワクチンだけれども、以下の特徴がある。


1.流行するウイルス型の予測がはずれると効果は薄い。

 国立感染研究所などで過去のウイルスの流行パターンを見て、次のシーズンに流行りそうなワクチンの方を決めてしまう。

 ワクチンの製造には5カ月ぐらいかかるのが当たり前だから、当たるかどうかは神のみぞ知る。

 昨年の新型はまだ免疫を持つ人が少ないから今年もはやると言うのは予測されていたけれども、その前にH3N2が流行ることの確信を持っていた研究者はいないはず。


2.注射してから効果が出るまでに2週間はかかる。

 ワクチンというのは打った瞬間からスパッと効く薬ではない。

 打たれた人の免疫系を刺激して、その人の免疫系がインフルエンザワクチン感染に準備することを期待する仕組みだ。

 免疫がその準備を整えるのに2週間はかかる。


3.ワクチンを打っても感染するのは当たり前、ただし、症状が軽くなる(ことが多い)。

 ワクチンを打っても感染を完全に防げるものではない。

 ワクチンを打ったらその病気に感染しても症状が軽くなる、感染しても何の症状もない人も中にはいる、というのが正解。

 「ワクチン打ったのにかかった~、だまされた~!(>_<)」という人、騙されたんじゃなくてあなたが勘違いしていたの。


と、いうことで、受験とか面接とか結婚式とか負けられないゴルフコンペとか、大事な用事が2週間以上先に控えていて、今年のインフルエンザワクチンをまだ打ってないと言う人はぜひ接種を考えてみてください。

ちなみに今年のワクチンは打った後腫れてしばらく痛がる人が多いみたいです。

私は12月半ばに打ちましたし、クリスマスには腫れも引きました。(・_・)ノ☆(*__)  


Posted by norihiro at 19:11Comments(0)感染症

2011年01月14日

ペ・ヨンジュンさんが椎間板ヘルニアの悪化で入院ですと!


何ともかわいそうな話で、撮影中の事故がもとで椎間板ヘルニア、しかも頸部のそれにヨン様がなっていたとは。

かつて「なんちゃってヨン様」とも呼ばれていた私としては他人事ではない。 (・_・)ノ☆(*__)

でもほんと、頸椎部分の椎間板ヘルニアって症状がきつくて大変なんだよね。


ペ・ヨンジュンさんが入院=韓国

時事通信 1月13日(木)16時37分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110113-00000119-jij-int

 【ソウル時事】韓国の聯合ニュースは13日、人気俳優のペ・ヨンジュンさんが頸椎(けいつい)椎間板ヘルニアの悪化のため、4日からソウル市内の病院に入院中だと報じた。
 ペさんは2007年にドラマ「太王四神記」の撮影中、ワイヤでつられた共演俳優が首の上に落ちて椎間板ヘルニアにかかり、最近の厳しい寒さで症状が悪化したという。 


頸椎の椎間板ヘルニアの場合、やられた位置によって症状の出る場所もけっこう大きく違う。

上の方がやられると肋間筋や横隔膜がやられるので呼吸も辛かったりする。

命に関わるので、症状が固定しないうちに手術がbetterって昔聞いた気がする。


C5あたりからだと、呼吸筋はやられないけど、手のしびれが露骨に出て、もちろん首を動かすのもしんどくて無理。

脊髄そのものは圧迫されても痛みはないのが普通らしい。

どうして痛みやしびれがが起こるかというと、脊髄から出ている神経の根っこの部分が圧迫されるからである。



物理的に押しやっているのでどうしようもないのだが、患部の浮腫みが取れれば症状は和らぐこともある。

それを期待して、コルセットなどで固定して、安静にして腫れが引くのをひたすら待つのが基本。


でも、売れっ子俳優さんのように休めない人は辛いよね。

頑張って仕事をやっつけたりするとむくみがとれないどころか、炎症が悪化してしまう。

慢性化するとそれからしばらく身動きとれなくなったりするので、早めの固定と安静がほんとうに重要。


痛みが多少落ち付いてきたら牽引などで保存的治療を図るのだけれども、ともかく初期治療が一番大事です。

慢性化して2年後に悪化するようでは、手術に向かうしかなかったりするですね。
  


Posted by norihiro at 04:28Comments(0)整形外科系のお話し

2011年01月13日

致死率100%の風土病?カラアザールは原虫感染症です。

致死率100%の風土病が猛威をふるっていると言うヤフートピックスのタイトルにびっくりして、

もしかして「エボラ・ザイール」の超強力な毒性の新型ウイルスが出たのかって思ったら、何だ、カラアザールじゃん、ってちょっと拍子抜け。

いえ、怖い病気が出てほしいと思ってるわけじゃないんだけど、「ホットゾーン」とか好んで読んでいたのでそっちかと思った。

カラアザール(内蔵型リーシュマニア症)なら治療薬あったはずでは、とか思ったら・・・。


致死率100%の風土病猛威=独立歓喜の陰で人道危機―スーダン南部

時事通信 1月13日(木)5時49分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110113-00000027-jij-int

 【ジュバ(スーダン南部)時事】スーダンからの独立の是非を問う住民投票が15日まで実施されている南部で、治療しなければ致死率がほぼ100%の風土病、内臓リーシュマニア症(カラアザール)が8年ぶりに大流行している。医療関係者は「住民投票の歓喜の陰で内戦に伴う人道危機は続いている」と警告している。
 カラアザールは、寄生虫を媒介するサシチョウバエを介して感染する熱帯病で、スーダンでは南部ナイル川沿いの州など一部地域で発症。マラリアなどとは異なり、地域的に限定された病気のため研究が不十分で、「顧みられない病気」とも呼ばれる。
 8年前の流行後、免疫のない世代が増えたほか、天候の影響もあって昨年末から大流行。南北内戦で発症地域に十分な医療施設や医師が存在せず、死者数など実態は不明だが、国際緊急医療援助団体「国境なき医師団」が昨年治療した患者数は、前年比8倍超の約2050人に上っている。 


カラアザールは感染すると肝臓や脾臓が腫れあがってお腹がぽっこりでるだけでなく、リーシュマニア症の特徴でもある全身に脈絡なく出現する腫瘤の性で恐ろしい外見になることもある。

「Leishmania Donovani」とじゃ「Kala-azar」でGoogle画像検索して見たらよい。

(検索してみたらかなりショッキングな画像がトップに並んでいたので食事前や食事中に居間で検索するのはやめておきましょう)

サシバエ(蚊と思ったらいい)の一種の消化管内で繁殖する原虫Leishmania Donovani(ドノバン・リーシュマニア)が原因で、これに感染したサシバエに血を吸われるときに感染する。


マラリアで代表される原虫ってのはバクテリアではなくて寄生虫に分類されるのだけど、サイズ的なことから言えばもうほとんど細菌サイズ。

外敵を捕食して消化する白血球の代表であるマクロファージに捕食されて、その中でばんばか増える。

増えて細胞がパンパンになったら破裂して出てくるからそれを他の元気なマクロファージたちが食べる。

げんきなマクロファージに捕食されて、その中でばんばか増えると破裂して・・・

リーシュマニア・ドノバニの感染スタイルは以下のアニメで

http://www.youtube.com/watch?v=8KOV_v65CMw


治療しなければ100%致死、それは確かにその通りで、間違いなく恐ろしい病気だ。

これも私、医学部の寄生虫学講座でも習ったのだが、医学部に入る前に小学校4年生の時に知っていた。

医学研究団の科学者が未開の土地に行って風土病の研究と治療をしながら猛獣調査もする、みたいな少年向けの本があって、それで読んだ。


カラアザールという恐ろしい病気のイメージは10歳の少年の脳裏に強烈に焼き付いた。

「カラアザールの流行している地域にだけは旅行しないようにしよう、日本人でよかった。」

なんてことを思いながら本を読みつつ、牛乳飲みながら、かりんとうをポリポリ食べてたのを今思い出した。←深刻さが薄い(^^ゞ


脱線したから戻すと、カラアザール、早い段階で治療すればほぼ治すことができる。

ドノバン・リーシュマニアに効果的な治療薬はいくつか知られているからである。


ただ、問題は、その治療薬の価格が高いことだ。

もっとも安全でかつ効果的な特効薬は、治療に必要な分を使うと薬剤費だけで2000ドル以上するという。

2000ドル(16万円)以上というのは、日本人からしてみれば、それで命が助かるなら安いものだ、と思うかもしれないけど、流行地の人からすると一生かかっても稼げないかもしれない金額だ。


一方、安価な昔から使われている薬は副作用が強く、毒を以て毒を制す的な薬で、人によっては死ぬこともあるらしい。

(使ったことないので、どんな副作用かは詳しくは知らない、すみません。)

そしてこちらでも薬剤費で5000円はするとのことで、スーダンの地方の貧困家庭では逆立ちしたって出せない金額だろう。


どうしてそんなに薬代が高いのかというと、先進国では流行していない病気だからである。

流行地を訪れる先進国の人などからの小さな需要はあるので作り続けてはいるが、製薬会社としては赤字で奉仕している状態だと思われる。

作ってもそれほど売れない薬(需要はあってもその人たちにお金がない薬)、製薬会社には大量生産して薬価を下げるメリットがないからである。

それで、薬は現地の貧乏な患者に投与されることはない。

助かる命は今でもどんどん失われているのである。


だから、致死率100%なんていうこういう「釣りな」タイトルをつけても、ヤフートピックス、許す。

こういう「無視されている」風土病の存在に注意を喚起して、我々がそれを何とかしたいと思う気持ちになるのはいいことかもしれないから。


リーシュマニアに注意喚起するYoutube動画、最後のあたりにショッキングな患者画像が出るので注意。
http://www.youtube.com/watch?v=q1_sfpau5yo

皮膚リーシュマニア症の画像のスライドショー これは医療関係者以外にはお勧めしない。
http://www.youtube.com/watch?v=pCRW23BPuZI&NR=1


風土病に関する情報と寄付のことなら以下を参照。

 ⇒国境なき医師団 あなたの3000円で100人を救いませんか?

もちろん、他にも寄付する先はいろいろあるけれども、現場に一番近い団体の一つだと思う。
  


Posted by norihiro at 16:04Comments(1)感染症

2011年01月06日

国産エイズ予防ワクチンにすごく期待してます。

エイズのことを初めて知ったのは僕は1983年のこと。

医学部の学生だったけど、授業で知ったのではない。

徹夜マージャン明けで一寝入りして、午後からの病理学は出たい授業だったから頑張って起きるべ、ってことで雑魚寝していた4人がむっくり起きてインスタントラーメンのブランチをかっ込みながら笑っていい友を見ていたときのことだ。

男性同性愛者の患者が、AIDS発症で全身にカポシ肉腫の斑点が出て恐ろしい姿に変わり果てる前と後の画像を見せられた。

眠気が吹っ飛んだ。

あれからもうすぐ28年がたつわけで。。。


国産エイズ予防ワクチン、来年から米で臨床試験

読売新聞 1月6日(木)3時11分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110106-00000019-yom-sci

 国産のエイズ予防ワクチンとしては初めてとなる臨床試験を、国立感染症研究所などが2012年から米国で始める。

 エイズワクチンは世界で開発が進められているが、実用化した製品はまだない。研究チームは動物実験でワクチンの感染予防効果を確認しており、世界初の実用化をめざす。

 臨床試験には、東京大医科学研究所とベンチャー企業「ディナベック」(茨城県つくば市)が参加。非営利組織の国際エイズワクチン推進構想(IAVI)が資金提供する。

 開発したのは、「センダイウイルス」という人間に病気を起こさないウイルスを使ったワクチン。このウイルスに、エイズウイルスのたんぱく質を作る遺伝子を組み込んで、未感染者に注射する。体内で遺伝子からエイズウイルスのたんぱく質が作られると、エイズウイルスが感染した細胞を狙い撃ちする免疫細胞ができ、発症を予防する。


期待している理由の一つはセンダイウイルスの安定性。

様々な実験に使われているセンダイウイルスベクターだが、人間には無害であると言う利点がこれまであまり顧みられてこなかった。

なんせ最初に見つかったのが新生児肺炎の患者サンプルからだから、マウスとラットにしか病気を引き起こさないと言われてもにわかには使う気になれない。

でも、何度も動物実験を繰り返しての今回の臨床試験。

安全性だけでなく、センダイウイルスの継続的で高い発現ベクター能力に大いに期待である。

HIVの変異によるすり抜けが少ない部位に対して長く働くワクチンになれば、医療関係者にとっても心強いワクチンの誕生となるだろう。  


Posted by norihiro at 23:12Comments(2)感染症